新型コロナウイルス(Sars-Cov-2)の感染力とノロウイルスの感染力の比較はできるか? ― 2023年01月30日
ノロウイルスは10-100個で感染するという情報は疑問にも思わずこれまで受け入れてきたが、少し気持ちの余裕ができてきたのでSars-Cov-2はどうなのかと調べてみた。
ウイルス研究のプロから見ると不適切表現なのかも知れないが、上記のような表現の方が一般には理解し易い。
以下の資料から50%病気発症率で言えば、SARS-CoV-2の方が100倍感染力が強いといえるかもしれないが、この比較は比較座標の土台を共有していれば等の仮定が多すぎて無意味かもしれない。とにかく一般ウイルスや一般細菌は最低数万個の量がないと感染が成立しないと言われているので、どちらも感染力は強いと言えるようだ。ノロウイルスの場合は以下の資料からは1000個で発症確率10%だ。100個でも数%あると言えそうだ。
SARS-CoV-2の毒性が弱まった今は、時間単位で感染力を失うSARS-CoV-2よりも乾燥に強く2ヵ月後でも感染力を保っているノロウイルスの方が感染力と言う点のみから言えばより怖いと言った方が良いかもしれない。但し総合的にはまだまだSARS-CoV-2の方が要注意だ、たまに致死性だからだ。結核菌についても乾燥に強く薄暗い環境では1年以上生きていると言われるのでその点ではたとえ特効薬があっても危険視されるのも納得できる。SARS-CoV-2はおろかインフルエンザウイルスさえも有効薬があるとは言えても特効薬があるとはとても言えないのが現状である。パンデミックを誘発するという点で普通の風邪とはとても言えない。
<ノロウイルスの文献>
〇ノロウイルスは10-100個の極く少量のウイルスで発症するとは一般的な表現であるが、下記文献上で云えば発症確率50%≒106コピー、10%≒103コピー(国立感染症研究所 感染症情報センター ノロウイルス感染症http://idsc.nih.go.jp/disease/norovirus/taio-b.html 、10億個(109/g)のノロウイルスの量とは - 厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000105093.pdf、 国土交通省参考資料編 p70参考6.ノロウイルスの用量反応 https://www.mlit.go.jp/common/000116093.pdf )
<SARS-CoV-2の文献>
〇 日本の感染研の1TCD50≒1000コピー/μL、イギリスの人体実験でのデータ10TCID50≒感染率50%からすれば、比較の座標が違わなければという条件付きで、1万個で発症率50% 。( 検体中のSARS-CoV-2ウイルスコピー数とウイルス力価に係る考察 (IASR Vol.42 p22-24: 2021年1月号) https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ka/corona-virus/2019-ncov/2502-idsc/iasr-in/10133-491d01.html、 Safety, tolerability and viral kinetics during SARS-CoV-2 human challenge in young adults. nature medicine Published: 31 March 2022 https://www.nature.com/articles/s41591-022-01780-9 )
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ノロウイルスが乾燥に強いことを示す資料は下記、
〇室温乾燥で2カ月も感染力を保っていて食中毒が発生した。(刻み海苔を介した大規模ノロウイルス食中毒事件から学ぶ(1) ~ウイルスによる分散型広域食中毒~2022/04/01 https://www.mhcl.jp/workslabo/hatena/noro-casestudy01#bb 、https://www.mhcl.jp/workslabo/hatena/noro-casestudy03#bb )。
SARS-CoV-2の生存期間については下記、
〇そもそもパンデミックの始まりの頃は、ウイルスがどの位の期間感染力を保つのかは暗中模索で、初期の頃に目安を提供してくれたのは下記のような論文だった。( Persistence of coronaviruses on inanimate surfaces and their inactivation with biocidal agents3 Journal of Hospital Infection Accepted 31 January 2020 ELSEVIER https://www.journalofhospitalinfection.com/action/showPdf?pii=S0195-6701%2820%2930046-3 )各物質表面で感染力を保つのは、SARS-CoVで室温、木材4日、金属5日、紙4-5日。まだSARS-CoV-2ではなくHCoVやSARS-CoV(-1)を使ったデータだった。
〇 そのうちにSARS-COV-2の文献も出てきて大分具体化してきた。銅網のマスクも提案されたりして、それでも不安の中の一喜一憂だったが、SARSよりはSARS-CoV-2の方が生存期間も感染力も軽いということも分かってきた。銅板上では数十分で感染力半減、エアゾルでも1時間、最も長いプラスチック上でも3日以内で半減、但し死滅したわけではない等だった。( COVID-19の感染制御と日本環境感染学会の取組 令和3年3月18日 https://www.mhlw.go.jp/content/000755256.pdf 、Aerosol and Surface Stability of SARS-CoV-2 as Compared with SARS-CoV-1 https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7121658/pdf/NEJMc2004973.pdf )。
そもそも感染力を保った特定のウイルスの数量を決定するのは不可能で、言えるとすればあくまでも概数であるという理由は下記で理解できた。
〇ウイルスの個数って数えられる? 神奈川県衛生研究所 ウイルス学エピソード https://www.pref.kanagawa.jp/sys/eiken/002_kensa/02_virology/virology_episode_05.html
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以下はこれまでの感想、
Sars-Cov-2と比べるとノロウイルスの特徴は、はるかに乾燥に強い・しかもアルコール消毒は無効・消毒有効なのは人体にも加害性を持つ次亜塩素酸Naだ、とのことで日常衛生管理にもこれまで気を使ってきた。喘息患者などは容易に次亜塩素酸Naで発作を起こすしその他の点でも人体にも有害なのは承知の如くである。ノロウイルスと違うのは新型コロナの致死率の方が遥かに高い、特に初期のwild-typeは高かったということだった。その反面、初めからアルコール消毒が有効だし石鹸などの界面活性剤でも有効だったのは不幸中の幸いだった。そして最近のオミクロン株は致死率もインフルエンザに近くなってきて、少なくともhappy-anoxia等の恐ろしさは無くなってきた。
流行初期の暗中模索の頃は、マスクも予防衣もなく、ネットでレインコートを求めて騙されたりゴミ袋で予防衣を手作りしたりしたことが今では嘘のようだ。
そして今では適正な予防対策さえしていれば、罹らないしたとえ罹っても相手に移すことはないから過度に不安になる必要はないと言えるまでになってきた。
しかし一時は治療現場では本当に大変だったようだ。治療現場にこそ必要なのに、マスクが足りない・予防衣が足りない・雨合羽さえも手に入らない、と言う状況でゴミ袋で予防衣を作ったりした時期があった。アメリカではマスクを馬鹿にしていたのが一転、バンダナでも良いので巻けとなった。まさにパニックだった。アルコール消毒でマスクを再使用するしかなくテレビ映像でもその様子が流れる中、N95マスクのアルコール消毒再使用は禁忌だとの緊急寄稿もあった。静電効果を利用しているために加湿が効果を失わせるということだった。不織布使用のマスクは総て同じ理屈で数時間使ったら替えるようにとの話もあった。(緊急寄稿◎再利用は正しい方法で N95マスクのアルコールによる消毒は禁忌 2020/04/24 西村 秀一(国立病院機構仙台医療センター臨床研究部ウイルスセンター) https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t344/202004/565271.html )。
でも巷ではマスク同士の機能の違いをことさら強調してマスク不足に拍車をかけた。サージカルマスクでなければ入室させないとかマスク警察とかもあった。自分でも当時の車免許更新講習でアベノマスクをサージカルマスクに替えさせられた。もちろん従順に従った。
雨合羽さえも一時手に入らなくなりゴミ袋でPPEを作らなければならない嘘のような状況な中で、新型コロナ治療現場でのストレスは如何ほどであったのかは日本だけではなかった。その頃ユーヨークの女医が自殺したことでも分かる。身近でも医療関係者が村八分になり地元にいられなくなり転居したり、インドでも患者を治療して自分の村に帰ったら来るなと石をぶつけられたりしたニュースも見聞きした。その後は医療者に感謝をとの大合唱に世界中がなったが有難くもなかったと思う。静かに見守って頂き患者から感謝に気持ちを頂けるだけで生きがいを感じる職業だからだ。少なくとも大部分の医療者はそうだと思う。
机上での空気感染云々の論争はともかく、COVID-19は殆どが飛沫感染・接触感染と言うことが実体験で具現化されてきてからは、今ではしかるべき感染対策をしていればたとえ感染していても人に移さない、移らない、というのが現場での結論として証明されていると思っている。過去のパニックが嘘のようだ。ウイルス自体の変異による弱毒化とワクチンの普及の恩恵が大きかったとは思うけれども、これからはしかるべき感染対策とは何か、を間違わなければ動じる必要はないとなった。職場でもそういって自立・自律で主体的に行動すれば大丈夫と言っている。
これまでは介護施設へのコロナ侵入防止対策の主眼は「濃厚接触者の濃厚接触者」をチェックして侵入未然防止を計ることであったが、もう「濃厚接触者」のチェックのみでしかるべき感染予防対策をしていれば大丈夫と方針変更した。
初期の頃は暗中模索の中で、もし我が高齢者施設に入ってきたら1/3はなくなってしまうはずだとの危機感で試行錯誤もした(何故ならHOT療法だけでなく風邪をひいただけで命のかかわる全身状態不良の人々がゴロゴロいるからである)。ワクチンの効果と副作用のバランスが不明の中、ワクチンが筋注に限定されていたため、医学的に筋注が可能なのかもエコー検査で筋注可否の筋肉量の確認もした。なんと1/3は不可だった。そこで高齢者施設では見做し筋注を許可してくれなければワクチン筋注をできないとあちらこちらに相談した。すべて無反応だった。医学的には筋注も皮下注も免疫効果は変わらないとは思っていたが世間があまりにも皮下注では駄目だと筋注に拘るために、万が一の裁判対策が必要と考えたからだ。どこかに筋注できる筋肉があるだろうとの意見ばかりだった。こんな些末なことに反応するはずはないとも承知の上で証拠作りで官邸にもメールした。万が一の裁判対策の為だった。でも結果は、世間では当り前のようにワクチンの見做し筋注をしていたことが、ワクチン接種率80%以上と言う結果を見れば何と言おうと明らかだ。見做し筋注を咎める意見がないと知ってからは見做し筋注を自分でもするようになった。
高齢者施設を預かっている我が身の自分でも暗中模索でかつて下記の投稿をしていた。(〇新型コロナは自然環境でどの位生きているか?2020年2月21日Hidemasa Kuwabara https://www.facebook.com/hidemasa.kuwabara/posts/pfbid0xuknrV1owtBhTJbhjMtbicbXRqtvjMtxqEE8rR7RNnHf7jmWqAuZGThj8gZbKuyHl?__cft__[0]=AZVi4IDgD6q_tcNJmuXypj6Xzis2tybPPJGlb20aaVDlV_TT4RZmI4ZZYpbU4mICkyalWu-0io253AGcy1xps7u0mjbxayTyKE_-EfUulQCP87y9XYX5P-Bi6hNVjhzjPWma-bnRdWloA6NZsm-Gd1hVwMu_UB_8Ts9bb-CXL7pxCA&__tn__=%2CO%2CP-R 、皮下注か筋注かで気になったのでちょっと一言。2020年9月19日 https://www.facebook.com/hidemasa.kuwabara/posts/pfbid0uWR3JSQZafxAGApwjJGS88h4DW6W6Na8zUidgCJGMNLCWp91jsLAFwumS2jtQpeXl?__cft__[0]=AZXyF4A3ujSN8lew9tXuzt_TKNajFGrxJylQmY62lXdr5_JY03R4dj-PDn4r25_1jlznhUSH_Ji0TN7dscjG1Itnw-ZFsLPBsFPC74JRc65CrGKSTXzxCJ_50H1VtaCidZE&__tn__=%2CO%2CP-R )
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