高尾美穂、カール・ロジャースの2:7:1の法則について2021年11月01日

2021/10/30 アサブロ
高尾美穂、カール・ロジャースの2:7:1の法則について

 昨日のNHKテレビ あさイチ で、2:7:1の法則を知ると人間関係が楽になるとの高尾美穂医師が言っていたのを聞いて、なるほどと感心させられた。
〇(秋の特別編 「プレミアムトーク 高尾美穂さん・産婦人科医」NHKあさイチ 初回放送日: 2021年10月29日 https://www.nhk.jp/p/asaichi/ts/KV93JMQRY8/episode/te/2GJ4MY9996/ )
 YouTubeで発信しているとのことなので調べてみたら、下記があった。
〇(【産婦人科医 高尾美穂】2:7:1の法則を知ると人間関係楽になる、2021/03/12、産婦人科医 高尾美穂からのリアルボイス。https://www.youtube.com/watch?v=A9tkeIjHqDI )
 この方はこんなに若くして悟っていることに対しては、なんと賢いのだろう、と感心させられた。自分など60過ぎてもいつもカリカリしていた。「40にして迷わず」などはとんでもない。退職してからは天国になった。

 日本国内の自殺者年間3万人ということから見ても、ひとは誰でも悩み多く、特に若い時は誰でも?人間関係はいばらの道だ。
 そもそも、科学は世代を超えて受け継がれ時代と共に進歩していくが個々人の理性と感情は受け継がれない。これらは経験によって紡ぎ出されるものだからである。個々人はそれぞれが進歩しても死ねばリセットされるので世代が変わっても全く進歩しない。人間の数だけ経験は重ねられるが死ねばすべてがリセットされる。たとえ有識者であっても我々と変わらないようだと最近は思っている。たとえ情報を無数に取り入れたとしても「心ここのあらざれば診れども見えず聴けども聞こえず食らえどもその味わいを知らず」である。
 これは紀元前から同じことを繰り返していて変わらないようだ。紀元前5世紀前後の中国の孔子や古代ギリシャのアリストパネスやインドのお釈迦様の頃より理性と感情それから芽生える倫理感はむしろ衰えてきているかもしれない。

 しかし人間関係のいばらの道は捉え方ひとつで、「2:7:1の法則を知ると人間関係楽になる」、というこの法則は、悩める人にとっては大変嬉しいアドバイスである。自己生存本能とも言えるこの捉え方は意識するしないに係らずいばらの道を乗り越えるためには殆どの人が無意識に行っているのではないかと思うけれども、具体的に気付かせてくれるという点で大変ありがたい。自分でもこれまで2-2-6の法則と言ったり、1-2-7の法則と言ったり自分勝手に解釈してきた。
 実際自分でも自身を納得させるために今まで多用してきた( アナーキック・エンパシー ということ。2021年07月03日 https://ku-wab.asablo.jp/blog/2021/07/03/9394381 )。
 そもそも一部の人の誹謗中傷にオロオロして負けてしまっていては生きてなどいけない。
 だから、「みんなで仲良く」なんて聞こえは良いが隔靴掻痒で、「取っ組み合いのけんかをしても良いから言いたいことを言った方が良い」とさえ思ってきたし、また、どう見ても説得は無理な状況下でも喧嘩をしないで実行しなければならない時には、どうすべきかの道しるべを示してくれる法則でもあった。

 それゆえ2:7:1の法則なるものがどのように出てきたものか調べてみたら、あるわあるわ様々あって勉強になった。
 「2:7:1の法則」、「2:6:2の法則」、「2:8の法則」、などがあり、その説明はどれもそれなりに納得、である。どれでもそれなりに自己の拠り所となる。
 これらは法則と言っても経験則に基づいた自己満足の方便であるが、この分かり易い表現は便利である。座右の銘にもなる。己こそ己の拠る辺、である。
 使い方を間違わなければ、実社会で生きていくうえでは役立つ。この社会で一人の人間として生き抜くためには自分自身を納得させる方便として実生活には大いに役立つし、実際当たらずとも遠からず、である。
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a) 2:7:1の法則(人間関係の法則、新カウンセリング理論、カール・ロジャースの法則)
「10人いれば、2人は気の合う人、7人はどちらでもない人、1人は気が合わない人」あるいは、「自分の考え方や行動について、2人は無条件で賛成してくれる肯定的な人、7人はその時その時で変わるどちらでもない人、そして最後の1人は何をしてもどんなことをしても自分の事を嫌ったり気が合わない人」あるいは、「相談者に説明したり説得したり助言したりする場合に、10人のうち2人は無条件に相談員の考えを受け入れてくれる相談者で、7人は相談員の説明によって受け入れてくれたり受け入れてくれなかったりする相談者で、残りの1人はどんなに説明しても賛同しない相談者」、という現象の捉え方。人間関係で完璧を目指してしまう危険を指摘している。全員みんなで仲良くとか、反対する1割に拘って全員説得をすることの無意味さを指摘している。

b) 2:6:2の法則(働きアリの法則)
コロニーには2割の働きアリと6割の平凡なアリと2割の怠け者のアリがいて、2割の怠け者のアリを排除しても、結局残りの中から2割の怠け者のアリがでてきて、この割合は常に変わらない、これは人間の会社の組織の構成と同じであるという捉え方。

c) 2:8の法則(ヴィルフレド・パレートの法則)
経済や自然現象や社会現象などの捉え方を表わす法則で、たとえば、「世界の富の8割は2割の人が占めている」、「売上の8割は、全従業員のうちの2割で生み出している」、「2割の働きアリだけがせっせと働き、残りの8割の働きアリは働かない」というのもので、8割の働かないアリだけを集めてコロニーを作ると、その中で2割のアリが働くようになり、結局、常に2:8の割合になる」という現象の捉え方。

〇( カール・ロジャースの2:7:1の法則「消費生活相談スキルアップ講座」2011年10月13日 https://soudanskill.com/20111013/286.html )
〇( パレートの法則 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%88%E3%81%AE%E6%B3%95%E5%89%87 )
〇( 働きアリの法則 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%83%8D%E3%81%8D%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%81%AE%E6%B3%95%E5%89%87 )
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 カール・ロジャースという人はこれまで知らなかったが、今回調べてみて驚いた。傾聴療法の元祖のような説明がなされている。カウンセリング理論の元祖とも言うようだ。
 傾聴療法と言えば松本文男先生が浮かぶが、何とその松本文男先生の恩師がカール・ロジャースであるということを今回初めて知ってまた驚いた。
 懐かしいお名前なので過去の年報で調べてみたら、2010.3.5.、2011.5.28.の2回、がん診療連携機能強化事業として医療従事者研修会を行っていた。日本傾聴療法士会会長 松本文男先生が講師だった。当時も傾聴療法士の資格を取りたいと言っていた職員もいたが、現在ではNPO法人 日本精神療法学会による「傾聴療法士」と「国際精神療法士(認証カウンセラー)」を特許庁の許可の下での資格認定をしているとのことである。

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