クルマミズキ(通称団子の木)について(同属のヤマボウシ・ハナミズキ・クルマミズキ 違い、花は全く違う!)2025年05月23日

クルマミズキ(通称団子の木)
クルマミズキ(Cornus controversa Hemsley・Table dogwood・ミズキ・ミズクサ・テーブルツリー・通称だんごの木とも言う)について  (同属のヤマボウシ・ハナミズキ・クルマミズキ 違い、花は全く違う!)2025/6/5題名変更追加。
クルマミズキの葉の互生

ヤマボウシの葉の対生

今まで気づかなかったがクルマミズキが見事に咲いていた。遠景で階段状・テーブル状に見えるのが特徴と言う。子供の頃小正月になると繭玉飾りにこの木を採ってくるように母親から言われたのでだんごの木と言っていたのを思い出す。トサミズキも身近にあるが同じミズキでも全くの別科であることを今回調べてみて初めて知った。
同じミズキの語呂を調べてみると、ハナミズキ(アメリカヤマボウシ)・ヤマボウシ・ヒマラヤヤマボウシ・クルマミズキ・クマノミズキ があり、トサミズキ・ヒューガミズキは同じミズキの語呂でも全く別科という。前者は全てミズキ科ミズキ属である一方、後者はマンサク科トサミズキ属で、マンサクはマンサク科マンサク属になる。サンシュユはミズキとは言わないが前者のミズキ科ミズキ属の仲間である。
ミズキ科ミズキ属のハナミズキ・ヤマボウシ・ヒマラヤヤマボウシ・クルマミズキ・クマノミズキ・サンシュユの中で葉の互生なのはクルマミズキのみで他は全て対生という。
因みにサンシュユは牧野富太郎はハルコガネバナと名付けて別種をサンシュユとして異論を述べたという。
実際に葉の付き方を比べて見るとヤマボウシもクルマミズキも枝の先端に纏まって接近して着いていて判別しにくいがクルマミズキの葉は僅かずれて互生に見える(これを互生と言うのかと素人としては納得するしかない)。

〇葉と枝による樹木検索図鑑(ヤマボウシヤマボウシ・ハナミズキ・ヒマラヤヤマボウシ) https://elm3.web.fc2.com/top/ruijisyu-miwakekata-hoka/yamabousi-hanamizuki-himarayayamabousi.html 。 〇葉と枝による樹木検索図鑑(ミズキ・クマノミズキ・サンシュユ) https://elm3.web.fc2.com/top/ruijisyu-miwakekata-hoka/mizuki-kumanomizuki-sansyuyu.html 。 〇葉と枝による樹木検索図鑑(トサミズキ・ヒュウガミズキ・コウヤミズキ・ショウコウミズキ) https://elm3.web.fc2.com/top/ruijisyu-miwakekata-hoka/tosamizuki-hyuugamizuki-kouyamizuki-syoukoumizuki.html 。

2025/6/5 追加
薄ピンクの花のヤマボウシを見かけて珍しいものかと思い調べてみたらしばしば見られ珍しくないことが解った。
20250605沼田市内街路樹薄ピンクのヤマボウシの花

モクレン・ハクモクレン・コブシの違い2023年04月02日

2023/4/1 アサブロ
モクレン・ハクモクレン・コブシの違い
ハクモクレンはモクレンの白いものと思っていたら間違っていた。
モクレンはシモクレン(紫木蓮)のことで紫色で花弁は6枚で咢は緑色、
ハクモクレンは花弁が9枚とのこと(咢が白くて花弁のように大きいため9枚に見える)、
コブシは花弁が6枚で咢は緑色。直ぐ下に1枚緑葉あり、である。 その他にも違いがあるという。
開花の順はハクモクレン←→コブシ→モクレンの順という。

〇モクレン(シモクレン=紫木蓮):樹高4-5mの中高木、株立ちになり易い、花の大きさ8-10cm、花弁は倒卵円形紅紫色、上向きに咲き半開き、古くからあるが中国原産。
2023/4/1モクレン 沼田奈良

(2023/4/6 訂正 上記の写真はハクモクレンだった。蕾が紫がかっていたこと、業者から購入した時はモクレンだったことから勘違いしてしまった。5日後の開花を調べたら花弁が9枚あった。花の大きさも20cmあった。以下2枚写真追加。)
20230406ハクモクレンだった、花弁9枚。

20230406ハクモクレンだった、花弁9枚。花の裏。



〇ハクモクレン(白木蓮):樹高20mの高木、花の大きさ10-15cm、花弁は卵形で肉厚、上向きに咲き半開き、古くからあるが中国原産。
2023/4/1ハクモクレン 赤城南面千本桜内


〇コブシ:樹高5-20mの中高木、花の大きさ4-5cm、花弁はへら状で薄い、巾広く開き横や下向き、日本に自生。
2023/4/1コブシ① 沼田奈良aaa
2023/4/1コブシ② 沼田奈良aaa


※ この写真のコブシは以前、園芸業者から「コブシ」として購入し植えたものである。
そしてよく見ると、インターネット情報のコブシとは違うようだ。
花が大きく15cmφ位ある。緑の咢片がなく、小さく細い白色の咢片らしきものが3つあり(下写真黄色矢印を指す)、ハクモクレンに似て合わせると9枚になる。花の直ぐ下には緑葉が1枚ついている点はコブシに似ている。花弁が9枚でそのうち3枚は小さいタムシバ(ニオイコブシ)に似るがタムシバは花の下の緑葉がない。交雑種なのだろうか。

牧野富太郎の原色図鑑を見ると、タムシバの花は15cmと大きい、花の下の葉はない、と書いてある。モクレン・コブシ・タムシバは載っているがハクモクレンは載っていない。

20230402コブシ小花弁 沼田奈良 

結局、花だけを見ると、この写真の「コブシ?」は白色花弁9枚の内3枚が小さい点と花が大きい点でタムシバに近いが、花直下の緑葉がある点でコブシに似る。 交雑種ないし変種ではあるようだ。素人なのでこれ以上は分からない。


(2023/4/4 追加)
〇別のコブシの花:(関越道赤城パーキングエリア内)   花弁は6枚、緑咢はない、花の大きさ10cm位、上記の沼田奈良のコブシに比してさらに小さな白色の咢様の小片がある、花弁はへら状である。同じコブシでも少しずつ違っている。
コブシ 赤城パーキング1
コブシ 赤城パーキング2
コブシ 赤城パーキング3