ビジョン・ビジョナリー 違い2025年01月24日

アサブロ ビジョン・ビジョナリー違い
ビジョナリー力を調べていて、改めて考えてみた

今度の大阪大学総長は人徳のある方がなったらしいと聞きかじり調べてみたら、何とその選考会議の議長があの大波から生還した村木厚子氏だったと知り更に興味がわき、勉強のためと思い選考理由をチェックしてみた。15の共通評価指標が載っていたが、その一部にビジョナリー力と言うのがあり、ビジョンと言わずにビジョナリー力と表現した理由を知りたくて調べてみた。
 ビジョンは単純に将来構想又はあるべき姿、ビジョナリーは先見の明をもって先導することを意味して革新的な実行力も伴うというニュアンスを含むという。初めてその違いを知った。
 ビジョナリーの由来は『ビジョナリーカンパニー』ジム・コリンズ著山岡洋一訳1995年発行(原著「Built to Last: Successful Habits of Visionary Companies」1994年)、の中で定義付けられて以来定着した言葉であると言いその本は今では不朽のビジネス書になって続編も多く出ていると言う。ビジョナリー力とはこういうものかと勉強になった。Oxford dictionaryではvisionaryは意味が12種類あると書いてあった。Visionは更に曖昧模糊として幅が広すぎるようだ。しかし自分にとってビジョンは思い入れの深い言葉である。なぜなら使命や理念や運営哲学よりも上位概念としておいた方が分かり易いと自分なりにこれまで捕えてきたからである。
 組織のマネジメントではビジョン・哲学・使命・理念・基本方針・コンセプト・モットー・社是・信条・パーパス・クレド・ポリシー・スローガン・行動指針・行動姿勢・戦略・戦術等様々な言葉が使われていた。組織マネジメントに理念は必須と言われているが、ビジョンやミッション(使命)との関係をどう位置付けるかは使う人によって未だにバラバラのようだ。 自分の位置付けは下記であった。自分なりに七転八倒して得た考え方である。
  
  ・ビジョン(Vision) → 哲学を超えると思われる理性的な人間の道しるべ(但し広義過ぎて使い方で理念の一部とみる捉え方も含まれる。)
  ・哲学(Philosophy) → 理性的な人間としての生き方の道しるべ
  ・使命(ミッションMission) → その社会※から期待され求められるべき客観的役割
  ・理念(Management philosophy) → 家訓(family rules)と同じレベルで組織毎に異なるのが当たり前の組織の主観的役割 (善悪を超えた宗教やイデオロギーは理念の範疇に入ると最近は思っている)
  ・行動指針(Management philosophy) → 行動の向かう方向の道しるべ(結果の方向性を示すベクトル)
  ・行動姿勢(Policy) → 行動の道しるべ(経過のあるべき姿の行動ベクトル)
  ・戦略(Strategy) → 中長期目標
  ・戦術(Tactics) → 年度目標等短期目標
※拠って立つ座標が同じ(同じ土俵)でなければ咬み合わない。
※※理念が使命から外れていれば反社会的になるので理念は使命と調和していなければならない。簡略な理念(基本方針)の具体的説明として行動指針と行動姿勢を添え理念とする。離職する理由の大部分は仲間同士の不和なので、最近は「話し合いの3原則」も必要であると思っている。



参考:
① 大阪大学次期総長予定者の決定について2024.11.29 ※選考理由 https://www.osaka-u.ac.jp/ja/news/topics/2024/11/29003 。
② 経営理念とは?実例から目的や作り方をわかりやすく解説(創業手帳)更新日:2024年3月29日 https://sogyotecho.jp/management-philosophy/ 。
③ ビジョン・戦略・戦術を理解することで成功へのステップが描ける2024 7/25(comodo) https://comodobiz.jp/2024/07/25/vision-strategy-2/ 。
④ 1000万部超の大ヒットは偶然の産物?『ビジョナリー・カンパニーZERO』(南龍太) https://www.flierinc.com/pickup/sp12 。
⑤1. ミッション基本編(事業計画情報) http://bplanhacks.com/mission/ 。